今日は、アート小説「たゆたえども沈まず」を紹介していこうと思います。
『ひまわり』や『自画像』などの作品で有名な
「画家フィンセント・ファン・ゴッホ」氏の苦悩や葛藤を描いた作品です。
発売日;2017年
出版社;幻冬舎
著者;原田マハ
STORY;19世紀末フランスをはじめヨーロッパの美術市場では、「ジャポニズム」という日本美術のブームが起きていました。
パリで日本美術を、唯一の日本人が取り扱う画廊「若井林商会」の社長の林忠正の下で働く専務:日本人の加納重吉。
一方、同じパリで当時…有名な画家の絵を取り扱う画廊「グーピル商会」で働いていたゴッホの弟のテオドール・ファン・ゴッホ。
この二人の視点から、画家フィンセント・ファン・ゴッホの人生を描いているアート小説です。
2020年08月15日に放送されたテレビ番組「世界一受けたい授業」で…この小説の著者「原田マハ」さんが講師として登場し、このアート小説「たゆたえども沈まず」を紹介されていました。
このアート小説の著者「原田マハ」さんを、少し紹介していきます。
早稲田大学第二文学部美術史学専修卒業後、様々な美術館で経験を積み…
ニューヨーク近代美術館で勤務したほどの経験を持つ
華麗なる経歴を持っていらっしゃるキュレーター・カルチャーライター・小説家の方です。
「原田マハ」さんのお兄さんも、有名な小説家「原田宗典」さんだそうです。
ここからは、この小説の感想などを書いていこうと思っています。
※(少しネタバレ的な要素を含むかもしれませんので、あまり情報を取り入れたくない方は…飛ばして頂いても大丈夫です。)
長い文章になりますので、遠慮したい方も飛ばして頂いても大丈夫です。
自身は、そこまで画家「フィンセント・ファン・ゴッホ」氏の絵には詳しくないですが…
「星月夜」の作品がとても魅かれました。
その作品は、このアート小説本の表紙にもなっています。
「星月夜」は、ゴッホ氏が入院していた病院の窓外の景色と幻想の世界を融合して描かれている作品だそうです。
その絵で描かれている糸杉が、ゴッホ自身を表しているそうです。
この小説は、社会に適応できず自由なはずなのに…突出しすぎた才能を持ったが故か生涯孤独と共に生きていた「フィンセント・ファン・ゴッホ」氏。
孤独がつきまとう兄を献身的に金銭面から精神的にまで支え続け、
兄ゴッホ氏とは一心共同体や運命共同体のようだった弟「テオドール・ファン・ゴッホ」氏。
の兄弟の絆が、時には励まし合い・時には重く痛々しい…
美しくも切ない、兄弟の深い絆が描かれています。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。